このページの本文へ移動

指定管理者候補者選定の概要

1 選定の経緯及び選定理由

 外部委員による指定管理者選定委員会において、書類審査及び事業者ヒアリング等により指定管理者候補者を選定しました。

(1)選定方法

特命

(2)選定基準

 「東京都営住宅条例第97条第2項」、「東京都福祉住宅条例第27条第2項」、「東京都引揚者住宅条例第20条第2項」、「東京都特定公共賃貸住宅条例第45条第2項」及び「東京都地域特別賃貸住宅条例第45条第2項」で定める以下の基準

ア  都営住宅等及び共同施設の管理を効率的かつ適正に行うために必要な執行体制を確保することができること。
イ  安定的な経営基盤を有していること。
ウ  法その他の関係法令及び条例の規定を遵守し、適正な管理を行うことができること。

(3)評価項目

評価項目・評価の視点
○ 業務水準達成の具体的な執行体制を有すること
  ・十分な職員配置計画となっているか
・夜間・休日等の時間外への対応の体制が確保されているか
・通常時・災害発生時の連絡調整の体制が確保されているか
・入居者対応に関する計画は十分なものであるか
・保守点検業務が適切に行われる計画となっているか
○ 管理運営に必要な研修体制を有すること
  ・業務、接遇、人権等に関する研修機会が確保されているか
○ 業務目標達成のための計画が適切であること
  ・家賃収納率の目標達成方法は適切か
・収入認定報告書回収率の目標達成方法は適切か
○ 財務の健全性が確保されていること
  ・経営の安定性は十分か
・資金繰りは十分であるか
○ 個人情報保護に十分な対応がとられていること
  ・個人情報を保護するシステムは確立されているか

(4)選定経過

事項 日程
申請書類受付 平成25年8月28日(水)
第1回 指定管理者選定委員会
 ・指定管理者候補者による概要説明
 ・事業計画について質疑
平成25年8月30日(金)
第2回 指定管理者選定委員会
 ・事業計画及び支出計画について質疑
 ・書類審査
 ・指定管理者候補者の選定
平成25年9月30日(月)

(5)特命理由

  • ○ 都営住宅は、住宅困窮者に対し居住の場を低廉な家賃で提供するという、住宅セーフティネットとしての機能を有する施設である。その管理運営は入居者の居住の安定を図るという公共性の強い業務であり、都内同一の安定した堅実なサービスが求められるとともに、指定管理者の倒産等によるサービスの停止は許されない。
  • ○ 都営住宅は、少子化対策としての若年ファミリー世帯向けの入居拡大や福祉施策におけるグループホームとしての活用など、都の施策との連携が求められる施設である。東京都住宅供給公社(以下、公社という)は、自ら高齢者住宅を運営する実績を持つなど十分な事業ノウハウを有しており、今後の都の施策への貢献が期待できる。
  • ○ 都営住宅は災害時の避難場所や応急仮設住宅として活用を図る施設でもある。三宅島噴火や東日本大震災における実績から、速やかな災害対応を行うには都内全域の都営住宅を一括管理する必要があり、公社はこうした災害時の対応を過去に実施した経験があることから、都の指示に的確に対応することが可能である。
  • ○ 都営住宅には多くの高齢者・障害者等が入居しており、入居者管理に当たっては、区市の福祉部門との連携など、指定管理者による柔軟かつ迅速できめの細かい福祉的サポートが求められる。公社は、安否確認等の様々な福祉的ノウハウを蓄積しており、十分なサポートが期待できる。
  • ○ 都営住宅の建替え戸数は増加傾向にあり、居住者が従前と異なる地域へ移転することも多く、居住者情報の移行も含めた膨大な事務が発生する。今後もスムーズに建替えを進めていくには、都営住宅の一括管理が必要であり、公社は、建替えに伴う個人情報の管理を含め、都内全域の入居者管理を円滑に行うノウハウと実績を有している。
  • ○ 公社は、地方住宅供給公社法に基づいて都が議会の議決を経て設立した公的な特別法人であり、職員は法令により公務に従事する者とみなされている。また、お客様センターを活用し都内全域でワンストップ型のサービス提供を行い、緊急の案件については24時間365日受付けるなど、手厚い居住者サービスを行う体制が整っている。
  • ○ 過去の指定管理者公募選定においても公社が指定を受け、毎年の管理運営状況評価においても良好な成績を保っている。

(6)選定委員会議事要旨

  • ○ 都営住宅等は、「都の政策との連動性」及び「管理運営の特殊性」を有し、特命による指定管理者の選定が適切な施設であると認められる。また、東京都住宅供給公社は、都営住宅等の管理を行うために必要な執行体制を確保していること、安定的な経営基盤を有していること及び法令を遵守しながら適正に管理を行えることが確認できるとともに、今後5年間においても指定管理者としての役割を的確に果たすことを示す事業計画を提案し、かつ、サービスと効率性の向上に努めているため、指定管理者候補者に適している東京都監理団体であると認められる。
  • ○ 都営住宅には福祉的対応を必要とする居住者が多く入居しており、関係機関との連携強化など、今後更にきめ細やかなサポートが求められる。公社は、現状を把握した上で将来取り得る方策を調査分析し、適切な管理運営を図るべきである。
  • ○ 公社は、臨時職員が各部署に幅広く在籍する点等を踏まえ、個人情報保護への取り組みを更に強化すべきである。
  • ○ 公社は、都内全域での5年間特命という条件を有効に用いることや、間接経費を見直すことにより、コスト縮減に取り組むべきである。
  • ○ 都と公社が適度に緊張関係を保ちながら指定管理業務が行われるよう、都が適切なチェック機能を果たすべきである。

2 公社から提出された事業計画の概要

 別添(PDFファイル731KB)のとおり

3 指定管理者選定委員会委員

委員長 大村 謙二郎 筑波大学名誉教授
委員 深尾 精一 首都大学東京名誉教授
委員 安藤 算浩 公認会計士 監査法人ナカチ統括代表社員
委員 今井 克治 弁護士 今井法律事務所
委員 阿部 克己 建築設備士 (株)創協同設計事務所代表取締役
委員 和気 康太 明治学院大学教授
委員 加藤 英夫 東京交通会館常務取締役