省エネ・再エネリフォーム事例 集合住宅-02

セーブモード付床暖房リモコン
自動オーニング装置
内窓(1)
内窓(2)
内窓(3)
内窓(4)
内窓(5)
内窓(6)

「エアコン・全熱交換器のIoT連携システム」を取り入れ
アプリによる省エネの見える化を実現

最上階・トップライト有りの住戸のリノベーションにあたり、省エネ基準を達成しました。
更に、「エアコン・全熱交換器のIoT連携システム」を取り入れ、アプリによる省エネの見える化を実現しました。

住宅の概要

・建築年      :1997年 ・構造       :鉄筋コンクリート造 ・階数       :3階(地上3階・地下1階建て) ・専有面積     :84.34㎡(25.5坪) ・バルコニー面積  :3.99㎡(1.2坪)

リフォームの概要

・工期  :2022年12月~2023年7月
(省エネ基準を達成するための検証・調整期間含む)
・費用  :1300万円(税込) ・事業者 :三菱地所レジデンス株式会社
リノベーション事業二部

リフォームのポイント

内窓設置(全開口窓)

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全てのサッシに内窓設置。サッシの障子に合わせた内窓製作・納品に3か月。
省エネ住宅のキーワードは高断熱。
熱の出入りが一番多い窓に、Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り)【※1】+樹脂フレーム【※2】の内窓を設置することで、断熱効果が高まります。

※1 Low-E複層ガラス(アルゴンガス入り)
2枚のガラスの間にアルゴンガスを封入したもの。熱伝導率が低く、断熱性能がアップ。

※2 樹脂フレーム
従来のアルミフレームと比べ樹脂フレームは熱貫流率が低く、断熱性能がアップ。

セーブモード付床暖房リモコンを採用

セーブモード付床暖房リモコン
床暖房とエアコンを併用して使用することを前提とし、省エネを目指した運転モードになる床暖房リモコンを取り付け。
床暖房は、床表面温度を適切な温度に維持する設備としての運転を行います。
一次エネルギー消費性能:BEI【※3】の低減に寄与します。
※3 BEIとは、建築物のエネルギー消費性能計算プログラムに基づく、基準建築物と比較した時の設計建築物の一次エネルギー消費量の比率のことです。
BEIの定義は以下の式で表されます。 BEI計算式

全熱交換器を新規導入

ルート3D(イメージイラスト)
ルート3D(イメージイラスト)
間取図
間取図
アプリ画面イメージ
アプリ画面イメージ
アプリ画面イメージ(プッシュ通知)
アプリ画面イメージ
(プッシュ通知)

全熱交換器を設置することにより、換気ルートを確保し、全室に給気が可能な理想的なプランとなりました。
また、全熱交換器の給気を天井カセット型エアコンの室内機からすることで、新鮮な空気を給気して空調でき、給気のドラフト感を軽減できました。
リノベーション前、住戸内には、外壁に面した給気口が1箇所しかなく充分な換気ができていなかった為、給気ルートを検証して全熱交換器を新規導入しました。当住戸は新築時の設計で天カセ4台マルチエアコン装備となる為、「エアコン・全熱交換器のIoT連携」を取り入れ、アプリによる省エネの見える化を実現しています。このシステムは、室内外のさまざまな環境データを基に、換気機器を制御することが可能です。

トップライトには自動オーニング装置を設置

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最上階でトップライトがあり、天空光(空の明るさ)をふんだんに採り入れ、自然光を有効に採り入れることで節電につながりますが、夏などは眩し過ぎて暑く感じる場合があります。
そこで、自動オーニング装置を設置して日差しや熱を遮ることができるようにしました。
ルーバーが回転できるようになっていますので光を調節することができます。

リフォームによる効果

断熱性能の向上

内窓設置によりUA値(外皮平均熱貫流率)が下がり、省エネ効果大。
省エネ基準達成:断熱等性能等級4(UA値 0.87)

一次エネルギー使用量の削減

セーブモード付床暖房リモコンによりBEI(一次エネルギー使用量)の削減を実現。
一次エネルギー消費量等級4(BEI 0.93)

リフォーム施工時の注意点

リフォーム施工時の注意点

  • 断熱性能等級の到達点(省エネ基準~ZEH基準)の検討に時間を要しました。
    最上階でトップライト有りの住戸である為、屋根断熱及びトップライト立上りの断熱状況まで知る必要がありました。
    新築時の竣工図から読みとろうとしましたが、築26年の物件で詳細な資料が無かったため、床・壁・天井は一部壊しながら断熱状況を把握していったものの、屋根断熱およびトップライトは、計算上断熱を加味しないこととせざるを得ませんでした。
  • また、床・壁・天井に断熱を足すかどうかの判断にも時間を要しました。
    今回、全熱交換器を新規導入したため、天井裏の給気ルートを検証する一方で、ダクトをかわしながら断熱を吹くかを検討しましたが、結果的には、省エネ計算を進めていく中で、全開口部に内窓を設置することで省エネ基準を達成することが判明しました。
  • 内窓の納期が延びていたため、工程管理に注意しました。
協力:三菱地所レジデンス株式会社 リノベーション事業二部
【リノレジ】サイト
https://www.mecsumai.com/renovation/
※物件の詳細については、上記事業者にお問い合わせください。また、本ページにおける各情報は、情報提供を目的として作成されたものであり、特定の商品の売買等を推奨・勧誘するものではありません。