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「不動産取引の手引き」3 不動産を買う時のポイント②(情報収集)

最終更新日:令和3(2021)年9月30日

1 物件の情報を集める

住宅の購入を計画するときは、まず多くの情報を収集することから始めましょう。 情報は、新聞広告・折込チラシ・住宅情報誌・インターネット(不動産情報総合サイトの不動産ジャパン別ウインドウを開く等)・店頭広告などから収集できます。しかし、広告のキャッチフレーズやイメージ写真などに惑わされないよう、冷静にチェックしましょう。

2 オトリ広告に注意

不動産広告の内容や表現の仕方などは、「不動産の表示に関する公正競争規約別ウインドウを開く」により規制されています。ところが、現実には不当な広告も多く見うけられます。そのうち、特に悪質なものはオトリ広告です。
オトリ広告とは、売るつもりのない物件、売ることのできない物件、実際にありもしない物件で客を集めることだけを目的とした広告です。
これは、広告につられてやってきた客に「その物件はもう売れてしまいました。別のよいものをお見せします」などといって、まともに広告したのでは客がつかないような物件をことば巧みに売りつける手口です。
不動産には「格安物件」や「掘出し物件」はありません。怪しい広告には手を出さないように心がけましょう。

3 よい広告とは

よい広告とは、正確で情報量の多い広告です。周辺環境・利便施設・公共機関・交通(通勤・通学時間帯の所要時間など)など、生活に必要な多くの情報が掲載されているものはよい広告といえるでしょう。

【広告のチェックリスト】 …中古住宅の広告などでは表示されない項目があります。

宅建業者の取引態様 売主・買主・媒介(仲介)・代理の別。
宅建業者の免許証番号 無免許業者とは取引しないこと。
交通等の利便 最寄駅から物件までの距離、所要時間(徒歩・バスの別)。
価格 最低価格、最高価格、平均価格帯(最多販売価格帯)。
前面道路の表示 公道・私道の別。私道負担の有無。
権利 通常は所有権。賃借権等のこともあります。
地目 通常は宅地。田・畑の場合は要注意です。
ローン 金融機関名・融資限度額・利率・返済期間、提携か紹介かなど。
法令に基づく制限 用途地域・建ぺい率・容積率など。市街化調整区域の場合は要注意。
許可番号 宅地造成、建築確認などの許可番号の確認。

※中古住宅の広告などでは、チェックリストにあるような詳しいことはわかりません。詳しく知りたい場合は電話でよく確かめてください。
※良心的な宅建業者は、あなたに必要な情報と考える時間的ゆとりを与えてくれます。

4 現地調査・確認のポイント

物件について、宅建業者からいろいろな説明を受けると思います。納得のいくまで説明を求め、そのうえで自分の目と足で確かめることが大切です。次のことに注意しながら確認しましょう。

(1) 通常の交通機関を使って行く

自分の足で最寄駅やバス停を確認しながら、現地に行きましょう。車に乗ったのでは、交通の便や現地までの実際の距離はわかりません。
駅・バス停から現地までの「徒歩○分」の表示は、道路距離80mを1分で計算しています。実際に何分かかるのか確認してください。歩くと商店街の様子や街並みも確認できます。

(2) 現地には二度以上行く

現地や周辺の状況は、曜日・時間・天候等によっても違います。雨の降る日や休日以外の日にも現地に行きたいものです。

(3) 近所や地元の人にもいろいろ聞いてみる

夜間の交通・商店街の営業時間・建物の評判など、その土地に住んでいる人に聞くといろいろな情報が得られるはずです。

(4) たくさんの人と一緒に行く

家族やアドバイスしてくれる人など、たくさんの人と一緒に行くと、ひとりでは気づかないことを発見できるでしょう。

【現地でのチェックリスト】 …このリストを参考にチェックしてみてください

□敷地や建物は?
建物の位置・地形・地盤・境界・電柱の位置・構造・間取りなど

□道路は?
幅員・舗装の状態など

□交通は?
通勤・通学のルート、所要時間など

□住環境は?
日照(方位)通風(隣接建物など)・交通騒音・振動・臭気・ばい煙・隣接地の建築計画など

□日常生活は?
買物・病院・公共施設・ゴミ処理など

□給排水施設は?
上下水道・ガス供給施設など

中古住宅は次の項目も

□建物の外部
基礎や外壁のクラック・傷み具合・補修の状況など

□建物の内部
建具・床・内装等の状態・雨もり、シロアリ害など

□付帯設備
設備の状態・庭木・庭石など売買対象物の確認など

□よう壁
構造・高さ・クラックなど

□門・塀等
使用・傷み具合など

□車庫
大きさ・形状・使い勝手など

□境界
境界標の有無など